2016/09/04 21:22
春、わたしたちは新たな焙煎機を探す旅に出ました。
きっかけはわたしたちのコーヒー豆をカフェなどで使っていただける機会も多くなり、もう少し大きな焙煎機が必要になったからでした。
焙煎家にとって焙煎機はとても大切な道具です。
言うなればそれは、レーサーにとっての車であり、料理人とっての包丁であり、プログラマーにとってのコンピュータのようなものです(たぶん)。つまり、焙煎家は焙煎機がなければ焙煎家にはなれないわけで、焙煎機があってはじめてそこに技術と感性を発揮できるわけです。
そんな大切な焙煎機を探すため、わたしたちは旅に出ることにしました。
焙煎機を実際に作っている職人に会いに行き、話を聴き、焙煎機に触れて、可能であれば実際に焙煎をさせてもらって、はじめて納得のいく焙煎機を見つけることができると思ったからです。
職人さんに会ってみると、美味しいコーヒーや焙煎に関する考え方もそれぞれに異なり、それぞれの思想を持って焙煎機を作っていらっしゃることを知り、わたしたちもたくさんの学びを得ることになりました。
その中で気づいたことがあります。
わたしたちは焙煎所をはじめてまだ3年ですが、それでも小さな焙煎機で何千回と焙煎をしてきたわたしたちには、焙煎に対する考え方や体に沁みこんだ焙煎のスタイルのようなものが自然と生まれていたようなのです。
大切なのは自分たちの感性や考え方に合った作り手・焙煎機を選ぶこと。
そうして出会ったのが、GRN完全熱風式焙煎機でした。
豆ごとの個性をしっかりと表現でき、かつ、まろやかで味わい深いコーヒー豆を焼ける焙煎機。
軽井沢でお話を伺った開発者の小野さんは、そんなわたしたちの求める焙煎を実現してくれる焙煎機を作り上げていました。
新しい焙煎機を手にしたわたしたちは、この大切な道具を体に馴染ませ、想い描くコーヒーを焼き上げることができるように、ワクワクしながら日々焙煎を続けていきます。
新しい車に乗るレーサーのように、新しい包丁を手にした料理人のように。
進化する大山崎 COFFEE ROASTERSのコーヒーをどうぞ楽しんでください。